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校長メッセージblog 好文木

2016.12.13

平成28年12月11日入試説明会校長挨拶

 就任以来、私は一貫して不確実性の時代を生き抜くために何が必要であるかにつきお話をしてまいりました。その間、文部科学省は2011年度の学習指導要領の改定を通じて、脱ゆとり教育に大きく舵を切りました。そして、第二次安倍内閣の発足とともに、グローバル人材育成のための教育改革のアクセルが踏まれました。
 高大連携の教育改革と大学入学試験の改革は、論理的思考力や問題解決能力を更に深めようとするものであり、欧米の教育システムに範を求めています。グローバル化の進展にはIT(情報技術)の進歩が不可欠であり、コンピューターリテラシー、プログラミング知識そして英語力などスキルの向上に焦点が当てられがちですが、伊藤忠商事の元社長、丹羽宇一郎氏は、物事を掘り下げて考える力や本質をとらえる力は読書をすることで養われると述べておられます。日米の大学生の読書量の差は歴然です。 
 一定の学力やスキルは学びを深める突破力として絶対に必要であります。しかし、不確実性の時代を生き抜くためには、IQ(知能指数)や学力など測定可能な認知能力だけではなく、自尊心、意欲、忍耐力、自制心、社会性といった非認知能力が求められます。近年ベストセラーとなっている慶應義塾大学准教授、中室牧子氏の『学力の経済学』では、日米の調査結果とデーター分析により非認知能力が将来の年収や学歴、就業形態に大きな影響を与えることを科学的根拠を以て示しています。
自らの受験や社会人としての体験に基づき、この非認知能力の重要性を認識していた私は、10年前に本校の校長に就任した時、基礎学力とともにこの非認知能力の育成を本校教育方針の柱に据えようと考えました。そして挫折力をバネに、「自立した社会に貢献できる女性を育てる」ことを本校の使命と定めました。「それぞれ多少の我慢を強要され、そして競争しながら限られた空間で共生している。これが健全な生物社会の姿である」と、植物学者の宮脇昭氏は述べています。人間社会もまさに同様であり、実社会に出る修業期間の学校生活においても同様であります。人と人とのかかわりの中でこそコミュニケーション能力が養われるのであり、失敗や挫折を恐れ回避するのではなく、そこから学ぶことが大切なのであり、学校がその場なのです。
 キャッチフレーズである「やればできるは魔法のことば、自分サイズの未来を拓く、チャンスメーカー好文学園」には、経営学者ピーター・ドラカーが勇気の4要素とした「未来」、「チャンス」、「自らの方向性」、「変革」がキーワードが入ったものとなっています。
 我々教職員の行動基準を「それは本当に生徒のためになるか」と定め、職員室の壁にボードを掲げています。ダメなものはダメだという原理原則ある指導、傾聴と共感を基礎にした生徒、保護者とのコミュニケーションの深化、情報共有と迅速な問題解決、この3つが行動基準の実行を実の有るものとします。そして、それを補完するために、校長室を常にオープンにしています。校長室には沢山の生徒が参ります。楽しいおしゃべりや嬉しい報告に来る生徒もいますが、やはり多いのは悩みの相談です。涙をいっぱい浮かべて話す生徒や怒りの表情を露にする生徒もいますが、時には2時間でも3時間でも話を聴くことがあります。「悲しみを癒し、怒りを鎮め、少しでも希望を見出し」校長室を後にしてくれたらと思うのです。好文学園の校長室は、私が校長であり続ける限り常に開かれているでしょう。
 2009年1月、世界の期待と希望を一身に担いバラク・オバマ氏が第44代アメリカ合衆国大統領に就任しました。そのオバマ大統領の任期も間も無く終わろうとしていますが、最後に、大統領就任時の施政方針演説の中の一つのエピソードをお話したいと思います。南カロライナ州の小さく貧しい街ディロンの学校に通う一人の少女、ティシェーマ・ベシアさんが送った手紙を大統領は紹介しました。彼女の通っていた学校は、天井からは雨漏りがし、壁紙ははがれ、教室の傍を通る列車の騒音のために授業は1日に6回も中断されます。この学校には希望はないと彼女は言い聞かされていました。ある日の放課後、彼女は公立の図書館に行き議会の人々に手紙を書きました。切手代がないのでそれは校長先生に出してもらいました。支援を求める彼女の手紙には次のように書かれていました。「私たちは今、法律家や医師やあなた方のような国会議員、そして何時の日か大統領になりたいと思って勉強しています。私たちは南カロライナだけではなく世界すらも変えることが出来るのです。私たちは簡単には諦めません」オバマ大統領はこの手紙を読み、「彼女は言った。私たちは簡単には諦めないと。この言葉、この話が私たちをこの場に送った人々の精神について語っている」と述べました。
 私は、これから受験を控えた皆さんに、そしてその後の長い人生において様々な試練に出会うであろう皆さんにこの言葉「We are not quitters.」を贈ります。そしてまた、私たち自身も多くの生徒の期待を担う重責を改めて感じ、自ら「We are not quitters.」の覚悟を以て教育に邁進したいと思います。みなさんとともにお互いに簡単には諦めることなく希望を作り上げる3年間を過ごせることを楽しみにしつつ、私の挨拶といたします。

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