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校長メッセージblog 好文木

2017.06.14

好文木10年

IMG_0673 好文木を書き始めてから10年が経ちました。5年経ったときに「努力に勝る天才なし」という私の好きな言葉をタイトルとして一冊の冊子にまとめました。8年が経ったときPARTⅡを出しました。そして今回PARTⅢの刊行となりました。
 10年間でNo.1の「新入生の皆さんのチャンス・メーカーに」と題した平成19年度入学式式辞からNo.390の「シンビジウムの意地」(2017年4月19日)まで計390の話題の掲載となっています。平均毎月3回ペースということになりますが、基本、書きたいときに書いていますので多い時は月6回の場合もありました。一回目の平成19年度入学式式辞は3月15日付となっていますが、おそらく初めて校長となり入学式を迎えるに当たり随分前から用意をしていたものと思います。今は入学式と卒業式の式辞は2週間ほど前から考えだし、前日まで場合によっては当日の朝まで推敲するのが常となっています。
 もともと、入学式・卒業式の式辞や始業式・終業式の挨拶を纏めようと書き出したのですが、生徒指導など校務についての考え方や社会一般に関する所見を書くようになりました。読者は本校の生徒や保護者そして教職員を念頭に置いているのですが、他校の先生方や一般の方も読んでくださっているようです。先日も消防署の司令の方が「読んでますよ」とおっしゃってくださり、驚くとともに嬉しく思いました。
 卒業生の保護者で愛読して下さっている方によれば、話しの内容で私の精神状態なり学校の状況の良し悪しが良く解るそうです。「最近、先生方の指導に苦労されているようですね」とか「学校上手くいっているみたいですね」とかメールを頂くことがあります。有難いことです。しかし、それだけ私は単純明快な人間なのだと思います。
 掲載されているものを読み返してみると、初期の写真と現在を比べてみると、白髪がだいぶ増え年相応に老けてきたなと思います。しかし、文章は相変わらず青臭いところがあります。そのなかで、自分で書いたものにもかかわらず何度読んでも目頭がジーンと熱くなるものがあります。2009年8月5日付の「超人を目指して飛ぶ一本の矢」です。このタイトルは、ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』から採ったものです。
 全国高等学校総合体育大会弓道競技大会(奈良県立橿原公苑第一体育館)に大阪代表として出場した本校弓道部主将、伊藤杏奈さん(平成22年卒)のエピソードです。チームが団体戦で予選敗退した後、個人戦でただ一人準決勝に進んだ彼女は、腰痛のため這うようにして登校していたにもかかわらず、(校門に立っていた私は彼女が門柱に寄りかかりながら登校してくる姿を眼にしていました)ピンと背筋を伸ばしチームの威信と自らのプライドを掛けて弓を引き続け決勝に残り5位に入賞しました。翌朝、宿泊していた別館2階の旧作法室を覗くと、広い和室に敷かれ布団の中で彼女は休んでいました。その場の静寂は自然と私の声を低くさせました。「お疲れ様。頑張ったな」 半身を起こして私の方を見た彼女は「こんな恰好のままですみません」と答えました。昨日とは打って変わった彼女の弱々しい姿に、私の口をついて出た言葉は「おめでとう」ではなく「ありがとう」でした。「ゆっくり休んで」という次の言葉はもう涙声になってしまいました。溢れる涙を我慢しながら校長室に戻る階段を下りたことを懐かしく思い出します。
 私が大変懇意にして頂いているある私立高校の校長先生から、「いつも延原さんの好文木を楽しみに読んでいるのです。苦しい時にね、好文木と紙に字を書きながら自分を奮い立たせているのです。勇気をもらっているのですよ」と伺ったことがありました。私のつたない文章に、そのように言って頂けて有難く恐縮した次第ですが、実は私自身が好文木を書くことによって自分を鼓舞しています。一流の人間なれば不言実行となるのでしょうが、そこは残念ながら私ですから有言実行で自分にプレッシャーを与えながらストレスを跳ね返そうとしているわけです。
 冊子「努力に勝る天才なし」の表紙は、伊藤さんの1年先輩で平成21年卒業の弓道部17期主将、狩野智美さんが本校弓道場で弓を射る後姿です。「好文学園かくあらん」と思う、私が一番気に入っている写真です。

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