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校長メッセージblog 好文木

2017.05.23

匿名の生徒の質問に答える

IMG_0647 今朝、いつものように校門での挨拶を終えて戻ってくると、校長ポストに一枚の匿名の手紙が入っていました。「ずっと思っていたのですが、好文の先生はもっと周りを見てから生徒に注意してほしいです。みんながみんなそういうわけではありませんが、勝手に勘違いされて怒られたり注意されたりして生徒も気が悪いです。何もしていないのに怖い顔で上から下まで見られて感じ悪いです。先生が言ってることはすべて正しいのですか?生徒の意見をちゃんと聞いてほしいです」
 先日、1年生の一泊研修の折、匿名で入っていた手紙の返事をこの好文木を通して返したことを話し「何かあればいつでも」と言いましたので、多分1年生の生徒が、私の返事を期待して投書をくれたのだと思い、以下に私の考えを述べたいと思います。
 何分具体的なことが書かれていないので、推測の域を出ないのですが、ただ、この10年間、同じような意見を何度ももらい、その都度、直接生徒や保護者にも話をしてきたので、おそらくそう大きく的は外れていないと思います。先ず、「ずっと思っていたのですが、」というところからすると、かなり不満が溜まっているのでしょうね。また文面から想像すると、数人の先生に対して不満があるように思います。「勝手に勘違いされて」ということですが、先生が本当に勘違いしていた場合と生徒が先生の真意を理解できていない場合と両方あると思います。かつて私も勘違いで注意したことがありますが、すぐに間違いに気づき「ごめん」と謝りました。生徒が間違っている場合には、生徒がきちんと理解できるように話をしてきました。
 数年前ですが、こんなことがありました。玄関のところで、ジュースを飲みながら帰ろうとしていた1年生がいたので、「ジュースはレストランで座って飲んでから帰りなさいよ」と注意しましたら、キョトンとした顔をしました。そこで、「あのね、最近は大人でも食べ歩きをする人が多いけど、それはお行儀が悪いことなんだよ」と言いましたら、「あぁ、そうなんですか。わかりました」といって、素直にレストランまで戻ってジュースを飲んでゴミ箱に捨ててからその生徒は帰りました。
 5~6年程前の寒い冬の朝、こんなこともありました。私は阪神電車で通勤していますが、千船駅に降りる直前で、少し離れた席に本校の生徒が座っているのに気が付きました。「あじゃ」と思ったのは、スカートの下に体操服の長ズボンを穿いていたのです。化粧したりブラウスのボタンをはずしたりしているのではなく体操服のズボン以外はきっちりしているのです。千船駅で電車のドアが開いたとき、「おはよう」と先ず声をかけました。そして、「スカートの下に体操服のズボンは頂けないね」というと、「山の方から来ているので寒かったもので」と答えました。「そうだね、今朝は特に寒いね。気持ちは分かるけど、その格好は良くないよ。寒ければタイツを穿きなさい。その格好のまま駅から学校まで行くのは良くないから、トイレで脱いできなさい」というと、素直に駅のトイレで脱いで出てきました。学校まで彼女と一緒に歩き出すと、「この件はやっぱり担任の先生に報告されて指導になりますね」と訊いてきたので、「ぼくがきちんと指導して、君も間違いに気が付き直したのだから、これで終わりだよ」と言いました。その後、中学の事や将来の希望などいろいろ話を聴きながら学校に向かいました。
 昼休みや放課後レストランでジュースを買って歩いている生徒を良く見かけますが、パックを持っているだけなら誰も注意はしませんが、ストローを差し込んでいると、「飲みながら歩くなよ」と注意されることがあるでしょう。本人はもしかしたら飲んで歩いてはいないかもしれません。しかし、ストローを差し込んでいれば、飲んでいると思われても仕方がありません。
 中国の格言に「瓜田(かでん)に履(くつ)を納(い)れず、李下(りか)に冠(かんむり)を正さず」という言葉があります。瓜(うり)の田んぼで靴を履き直していると、瓜を盗もうとしているのではないかと疑われ、李下(スモノの木)の下で頭にかぶっている冠を直そうとしていると、李を盗もうとしていると疑われる。もともと、時の王様の言動を諌めたものなのですが、広く疑いを招くような言動は慎みなさいという意味で使われるようになりました。
そういえば、今年の流行語大賞に選ばれそうな「忖度(そんたく)」(人の気持ちを推し量ること)が本来は前向きな意味の言葉であるにもかかわらず、相手の意向を汲んでその意向に沿えるよう物事を有利に運ぶといったずるいイメージが広がっているのも、為政者の「李下に冠を正す」と取られても仕方がない言動によるところ大であり誠に残念に思います。
 昨今は生徒と教員の間でもタメ口で話をする風潮がありますが、物事を教わる生徒と教える教員とは師弟関係にあり、生徒もまた少なくとも肝心なところではその立場の相違を弁えた礼儀は守らねばなりません。一方、教員もまた、立場が上だからといって、生徒を見下したりぞんざいな言葉を使ったりすることは実に慎まなければなりません。コミュニケーションの成立を阻害することになります。「寝ていて人を起こすな」という言葉がありますが、挨拶、マナーを生徒に指導する身なれば、率先して挨拶しTPOに合った身だしなみとマナーを身を持って示してください。そして、生徒に指導をする場合には「何故そうしなければいけないか」ということを相手が分かるように丁寧に説明をして頂きたいと思います。如何に正しいことを言おうとも、信頼関係がないところにコミュニケーションは成立しません。信頼関係はどうしたら生まれるのか、それは傾聴と共感の姿勢であり、公平な指導であります。その前提があってこそ、「ダメなものはダメ」と言えるのです。
 匿名の生徒さん、私の考えとメッセージ理解してもらえたでしょうか。もし、まだ納得がゆかないことがありましたら、今度は直接お話を致しましょう。いつでも校長室はオープンですから。

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