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好文学園女子高等学校

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校長メッセージblog 好文木

2017.10.20

「傾聴と共感」再び

IMG_0763 今年3月、福井県池田町の中学2年生の14歳の男子生徒が自殺した原因が、調査の結果担任と副担任による強い叱責にあったと判明しました。本来、生徒を守るべき立場の教員が、その言動によって生徒を死に至らしめたということに深い憤りと悲しみを覚えます。
 池田町教育委員会のホームページに掲載された学校事故等調査委員会の「調査報告書(要約)」(A4用紙16枚)を読みました。そして、本校の生徒指導方針に掲げている『傾聴と共感』の大切さを改めて痛感しています。
 本校においても時折、教員が『傾聴と共感』の姿勢を以て生徒の話をじっくりと聴くことが出来きていない事象が見つかります。それが分かるのは、本校では校長室は常にオープンにし校長ポストも設置しており、生徒が直接相談に訪れたり手紙を入れたりするからです。いつもと違い浮かぬ顔の生徒に私から声をかけて、相談を持ちかけられることもあります。
 私は生徒の話を聴いた後、必ず相手方の教員にも話を聴きます。往々にして教員は正論を述べれば相手も理解してくれると思っているのですが、生徒には全く伝わっていません。生徒の言い分を聴く前に滔々と正論を述べれば、一生懸命さは伝わったとしても、生徒からすれば、「自分の気持ちをわかってくれない」となるのは必定です。私は「しゃべりたい、じっと我慢の聴き上手」を生徒指導の標語にしています。先ずは相手の話をじっくりと聴くことです。聞き流すのではなく、ノートに書き留めながら聴けば、頭の中で整理ができて、生徒の心情理解に近づけます。
 調査委員会の報告書にも同様の場面が記載されています。保健室で担任が生徒に話しているのですが、生徒の声はほとんど聞こえてきません。話し合いの後、担任は生徒が納得したと感じたようですが、生徒にはもやもやが残った様子だったと、この二人の面談を傍で聞いていた養護教諭の感想が述べられています。一方通行だったわけです。
 コミュニケーションは相手の理解できる言葉を使わなければ成り立ちません。相手の理解できる言葉を選べるのは、相手の気持ちや置かれた状況を理解しようという真摯な姿勢があって初めてできることです。その姿勢があれば、発する言葉にも態度にも現れ、気持ちは生徒に伝わります。常に「なぜ自分の気持ちが伝わらないのだろう?」という自問自答を繰り返すことです。上手くゆかない原因を生徒や保護者の責任にしてはなりません。本校の行動基準の「それは本当に生徒のためになるか」に「本当に」を敢えて加えた理由は、「生徒のために頑張っている」と思い込んでいる教員に「生徒のため」とはどういうことかを熟慮してもらうためなのです。
 今回の事件の教訓は余りにも重いものです。亡くなった生徒のご冥福を心からお祈りするとともに遺族の方々には心からお悔やみを申し上げます。

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