受験生スペシャルサイト

CLOSE

好文学園女子高等学校

HOME学校紹介好文木理想と現実のギャップを知る

校長メッセージblog 好文木

2017.11.21

理想と現実のギャップを知る

IMG_0786 ドラマ「先僕」(「先に生まれただけの僕」)は学校と実社会との隔たりを櫻井翔君扮する現役商社マンの鳴海校長先生の学校改革を通して描き出しています。前々回のお話では、生徒たちに社会の現実を語るシーンがありました。
改革の一環として新しい授業形態であるアクティブラーニング導入を決めます。今までと違う楽しく興味が持てる授業に生徒たちは大喜びで教室にも活気が出ます。しかし、3年生にはアクティブラーニングをやっていては受験に間に合わないと考え、今のままの授業形態で受験に向かわせることとします。しかし、その決定を聞いた3年生から「自分たちは学校改革の対象から外され見捨てられるのか」という声が上がります。代表者数人が校長室に詰問に訪れます。鳴海校長は3年生を集めて、やむを得ぬ処置であり3年生を外すことを詫びるとともに、社会の現実を語ります。
 材料としてこの改革案が良いかどうかは議論の余地が残るところですが、現役の商社マンとして校長になった鳴海校長は、生徒達に人はどこかで線引き対象となるという実社会の現実をハッキリと告げます。私が思うにも、学校では平等や公平ということに主眼が置かれ、時に区別を差別と混同している場合があります。ところが、一旦社会に出ると、実績や実力でポジションが与えられ権限も付与されますが、努力したからと言って必ずしも報われるものではありません。非正規から正規への登用、昇進など選別を避けることは出来ません。評価する側と評価される側に厳然と分かれるのです。
 私が商社に居た頃、会社の傍に散髪屋がありました。当時、面白い習慣があり、散髪は就業時間中でも行ってよいことになっており、課長代理などは昼間に出かけてすっきりした頭で帰ってきていました。散髪は紳士のたしなみとして認められていたようです。しかし、私たちはさすがに遠慮し、いつも残業の合間に行っておりました。その理髪店の店長は社内事情にも詳しく話好きでした。店には役員も来ていたので、永年の勘で分かるそうなのですが、前評判の良い人は社長になれないと言っていました。確かに、名家出身で実力もあり紳士だった役員や社外でも名を馳せるほど業績を上げた役員も社長レースからは外れました。店長は、私の勤務していた商社では、社長は紳士型とガラッパチ型が交互になるという珍説を唱えていました。トップでさえそうなのですから、多くの一般社員の人事でも皆が納得するものにはなり得ません。
入社当時、副社長から「君たちは真面目にやっていれば全員課長にまではなれる。その後は実力と運次第だ」というような話を聞きました。しかし、現実は同期が全員課長にはなれませんでした。本社に残っている人も少なく、子会社や関連会社に出たものも多数います。経済状況の変化に応じ企業も変化しますから仕方ないと思います。
 「オープンスクールで楽しそうよさそうな学校だと思って入ってきたのに全然違った、オープンスクールは詐欺です」という書き込みを他校の掲示板で見かけます。どこの学校もオープンスクールには自校の良いところをアピールし、在校生もきちんとやってくれる生徒を選ぶのが普通でしょう。ただ最近は「毎日そんな文化祭みたいなことばかりやっているわけではないのになあ」と思えるような演出過多に感じるものもありますが。
 私は中学生や保護者の方にあえて申し上げています。「オープンスクールではどこの学校も良いことしか言いませんし良いところしか見せません。でも、私は嘘は言いたくありません。本当の好文学園をご覧になりたいなら、平日何時でもお越しください。現実を見て納得して本校を選んでください」と。
 我々は理想の実現に近づこうと努力を惜しんではなりません。しかし、どこの世界にも理想と現実のギャップはあるものです。たまに、「この学校は偏差値が低いから」とそれを不満の材料にして自分の学校を貶めるようなことを言う生徒がいます。件の書き込みの他校生にもそういう側面が読み取れます。私は「それならどうしてもっと勉強して偏差値の高い学校に行かなかったんだい?」と問うてみたく思います。ところが一方で、「私は中学時代あまり勉強しなかったから、この学校に来ましたが、ここで勉強して難関大学に合格したいと思います」と言って毎朝毎夕個別指導で勉強している生徒もいます。自らのおかれた環境や状況を受け入れ、その中でどうより良く生きるかを考えること、考えさせることこそ本当のキャリア教育であり生きる力を養うことになるのではないかと、私は思うのです。

好文学園女子高等学校
〒555-0013
大阪市西淀川区千舟3-8-22
TEL.06-6472-2281  FAX.06-6472-2365

Copyright(C) 学校法人好文学園 All rights reserved.